同じ観測比率でも相対スコアは変わる?設定判別ツールを固定入力で比較
同じ「1/○○」の入力なら、設定判別ツールの%も同じになるのでしょうか。マイジャグラーⅤを選び、各項目の比率を保ったまま、入力規模を1,000G・3,000G・6,000Gへ拡大して比べます。以下は実際のホールデータではなく、当サイトの計算表示を比較するために固定した入力例です。表示される%は設定間の相対スコアであり、実際の設定である確率や判別精度を示しません。
この記事のポイント
- 同じ観測比率でも、入力規模によって相対スコアの配分は変わります。
- 今回の3ケースでは、最上位候補も項目別の強調先も変わりません。
- 表示%の変化を、実際の設定である確率の変化とは扱いません。
今回は何をそろえ、何を変える?
全ケースに共通する条件
機種はマイジャグラーⅤ、開始ゲーム数は0です。BB・RBは現在のツールどおり常に使用し、ぶどう・チェリーは両方とも「有効」をONにします。
各ケースのBB・RB・ぶどう・チェリーの回数は、そのケースのゲーム数と同じ計測区間の入力として扱います。開始が0なので、今回は総ゲーム数と計測区間のゲーム数が一致します。
ゲーム数と各回数を同じ倍率で増やす
Case 1を基準に、Case 2はゲーム数と各回数をすべて3倍、Case 3はすべて6倍にします。
| 入力項目 | Case 1 | Case 2 | Case 3 |
|---|---|---|---|
| 開始ゲーム数 | 0 | 0 | 0 |
| 総ゲーム数 | 1,000 | 3,000 | 6,000 |
| BB | 4 | 12 | 24 |
| RB | 3 | 9 | 18 |
| ぶどう・ON | 173 | 519 | 1,038 |
| チェリー・ON | 30 | 90 | 180 |
ゲーム数だけを増やして各回数を固定すると、回数をゲーム数で割った比率も変わってしまいます。今回はその比較ではありません。
入力回数÷計測ゲーム数の比率そのものを保っています。後で示す分母が、小数1桁への丸めによって偶然同じになっただけではありません。
相対スコア表示はどう変わった?
変わったのは6設定への配分
現行ツールで計算すると、設定別スコアは次のようになりました。すべて相対評価の%です。
| 表示項目 | 1,000G | 3,000G | 6,000G |
|---|---|---|---|
| 設定1 | 16.4% | 15.7% | 14.6% |
| 設定2 | 16.8% | 17.0% | 17.0% |
| 設定3 | 17.4% | 18.8% | 21.0% |
| 設定4 | 17.2% | 18.4% | 20.0% |
| 設定5 | 16.9% | 17.2% | 17.4% |
| 設定6 | 15.4% | 13.0% | 10.0% |
| 最上位候補 | 設定3 | 設定3 | 設定3 |
| 表示合計 | 100.1% | 100.1% | 100.0% |
表の「表示合計」は、画面に出た6設定分の値を足したものです。Case 1・2で100.1%になるのは、各設定の値を小数1桁へ丸めてから足しているためです。計算異常を示すものではありません。最上位候補は丸め前のスコアで判定するため、表示%が同じでも同率候補とは限りません。
設定3への配分は17.4%→18.8%→21.0%、設定6への配分は15.4%→13.0%→10.0%へ変わりました。ただし、設定3である確率が上がった、設定6の可能性が下がった、と読み替えることはできません。
分母と項目別の強調先は変わらない
画面の「入力値一覧」に表示される分母と、項目別の目盛りで強く色付く位置は、3ケースとも同じです。
| 項目 | 画面の表示分母 | 強く色付く設定 |
|---|---|---|
| BB | 1/250.0 | 設定4 |
| RB | 1/333.3 | 設定3 |
| 合算 | 1/142.9 | 設定3 |
| ぶどう | 1/5.8 | 設定4 |
| チェリー | 1/33.3 | 設定4 |
項目別の色付けは、その項目の入力と登録値を比較する表示です。実際の設定を確定した結果ではありません。
合算はBB+RBを読むための表示項目です。総合スコアへ、BB・RBとは別にもう一度加算しているわけではありません。
今回は観測比率・表示分母・項目別の強調先が同じで、最上位候補も設定3のままです。その一方で、6設定への相対配分は変化しました。
同じ比率でも配分が変わる理由
入力回数と期待回数のずれを評価する
計算に使うゲーム数をNとすると、Nは「総ゲーム数−開始ゲーム数」です。各設定の登録分母から、比較用の期待回数を求めます。
expected = N ÷ 登録分母
各項目では、次の式で入力回数とのずれを評価します。
score = −weight × (observed − expected)² ÷ max(expected, 1)
observedは入力した回数、expectedは登録値から求めた期待回数、weightは項目の重みです。max(expected, 1)は、期待回数が1未満なら分母を1にする処理です。
重みはBB・RBが各0.25、ぶどうが0.18、チェリーが0.16です。当サイトが比較用に採用している係数で、実際の設定を保証する値ではありません。
BB・RBと有効なぶどう・チェリーのscoreを設定ごとに合計した値を、ここではraw scoreと呼びます。
今回の条件ではNがscoreへ掛かる
今回の主3ケースでは、使用する各項目・各設定の期待回数がすべて1以上です。入力回数÷Nを観測率r、登録分母の逆数を登録値から求めた発生率pとすると、次のように置けます。
observed = N × r、expected = N × p
これを先ほどの式へ入れると、各項目のscoreは次の形になります。
score = −weight × N × (r − p)² ÷ p
同じ観測率rと登録値pでも、式にはNが残ります。今回のように全項目を同じ倍率で拡大するとraw scoreも同じ倍率になり、差のある設定同士ではスコア差の大きさが広がります。
期待回数が1未満の場合には同じ整理をそのまま使えないため、ここでは今回の主3ケースに限定して説明しています。
raw scoreを相対配分へ変換する
ツールは、6設定のraw scoreをsoftmaxという処理で相対配分へ変換し、%で表示します。softmaxではスコア差に対して指数関数を使うため、差の大きさが変われば表示される配分も変わります。
今回の3ケースでは、入力規模を拡大してもraw scoreの順位は変わらず、最上位候補は設定3のままでした。配分が変わることと、最上位候補が変わることは分けて見る必要があります。
この比較から分かること・分からないこと
確認できたこと
- 同じ観測比率でも、入力規模によって相対スコア配分は変わります。
- 今回は最上位候補・表示分母・項目別の強調先が変わりませんでした。
- 入力規模が式へ影響する理由を説明できます。
- 小数1桁への丸めにより、表示合計が100%にならない場合があります。
この比較だけでは判断できないこと
実際の設定、真の設定投入割合、判別精度・正答率、必要ゲーム数、実際の設定である確率は、この比較からは分かりません。勝率、将来の出玉、収支、続行・ヤメの判断も対象外です。
今回は回数を人工的に整数倍にしています。追加遊技によってこの比率どおりのデータが得られるかや、実際の出現分布を調べたものではありません。
したがって、6,000Gの結果を「より正しい」「実際の設定に近い」と評価する比較でもありません。
同じ条件で表示を再現する
1. 記事末尾の「同じ条件で設定判別ツールを試す」からツールを開きます。
2. 機種が「マイジャグラーⅤ」になっていることを確認します。
3. 「入力モード」を選びます。
4. 開始ゲーム数を0にします。
5. 表1のCase 1に合わせて、総ゲーム数・BB・RB・ぶどう・チェリーを入力します。
6. ぶどう・チェリーの「有効」を両方ONにします。BB・RBは常に使用されます。
7. 「設定判別」を押します。
8. 表2・3と表示を照合します。
9. Case 2、Case 3へゲーム数と各回数をすべて置き換え、その都度「設定判別」を押します。
以前の入力が表示されている場合も、今回使う欄と有効状態を表に合わせて確認してください。入力を変えただけでは、前回の結果は更新されません。
使用した計算・データについて
この比較は、当サイトに登録したマイジャグラーⅤの参考値と、設定判別ツールの現行計算に基づいています。BB・RBはメーカー公表情報をもとにした登録値、ぶどう・チェリーは解析参考資料をもとに採用した登録値です。
計算式・重み・登録データ・前提の詳細は「計算方法・データの扱い」で説明しています。入力項目や未計測項目をOFFにする基本的な読み方は、関連記事「ジャグラーの設定判別をする前の心構え」をご覧ください。
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